第27回研究大会
テーマ:いのちの教育でつながる ~生き心地のよい社会にするために~
●テーマに込めた思い
2024年のこどもの自殺が527人と過去最多となったことが発表されました。2023年は513人、2022年は514人です。これほどまでにこどもたちが「生きる」ことを諦めざるを得ない現状はとてもつらく悲しいものです。大人である私たちにもその責任があると感じています。今日の日本社会は、こどもたちにとってどれほど生きにくい社会なのでしょうか。こどもたちが生きやすく、居心地の良い社会にしていくことが私たち大人の使命だと思っています。
私は、日本いのちの教育学会理事長近藤卓氏が提唱する、いのちの教育:共有体験による基本的自尊感情を育む教育 が広がっていくことで、こどもたちが゛「ありのままの自分でいいんだ」と感じ、この社会のどこかに居場所を見つけていけるようになる、そして、生き心地のよい社会、生き心地のよい関係性を築いていくことにつながっていくと考えています。
日本いのちの教育学会第27回研究大会(愛知大会)では、今一度、「いのちの教育」の可能性を見つめ、基本的自尊感情を育む教育的アプローチについて体験する機会、対話する機会とし、今後の日本におけるいのちの教育の研究および実践を発展させていくための機会としたいと考えています。
また、実践者、研究者だけでなく、学生、こどもたちなど様々な人達が集い、有意義な大会とするだけなく、社会への発信につながる大会にしていきたいと考えています。そこで、本大会のテーマを、
いのちの教育でつながる ~生き心地のよい社会にするために~
としました。生き心地のよい社会をつくっていくために、つながること・対話すること・主体的に動いていくことで変化をもたらすきっかけとなる研究大会にしたいと思います。多くの方のご参加をお待ちしています。
日本いのちの教育学会第27回研究大会長 野々山尚志
(愛知県公立中学校教諭・グリーフサポートあいちこどもの森)
